匣見

顔面荒野

感想:あ~んちゃん

ややネタバレ



https://sai-zen-sen.jp/comics/twi4/anchan/




読め読め読め読め読め読め読め読め読め読め読め読め読め読め読め読め読め読んだ?読んだ?読んだ?読んだ読んだ?読んだ?読んだ?読んだ?エ!??!?読んでない
!、???、??!??!!?!?る???!!?、?????!?





かねこもときさん作、『あ~んちゃんのあ~ん』

日常モノ。主人公のあ~んちゃんが毎回「あ~ん」とほにゃほにゃした叫び声を上げる四コマ漫画Twitterアカウントフォローしてると毎日読める。今日(12/17)読んだ回でグワーッ!?となった(グワーッちゃんのグワーッといったところか)ので、暫し推薦したく筆を取った次第である。たぶん12話目までスッと読めば最低限キャラはわかる。いやその程度でわかってたまるかよボケが。
何がヤバいって、


こんな感じ。ネタバレになるから言えないけど。伏線がどうこう言ったけどそういう情報の密度が濃い訳ではない。ので、かえってどこがヤバポイントなのか言えない。牧場物語のシステムでUNDERTALEやってるようなもので、たまにあるヤバポ(ヤバいポイントのことだ)を除くと、取り立てて目立つ場所はない。まあ日常をしっかり描いているから当然で、取り立てて目立つ事象にまみれた日常を送ってるやつはコナンくんくらいのものだ。名探偵コナンってもしや日常モノ?


「取り立てて目立つ場所はない」って言うとだいぶアレですね、僕はアンチか?いやそうでなく、(僕自身は日常モノってあんまなんですけど)惹かれた部分は何度も言うようにキャラ設定のヤバさと伏線回収にある。



「遅刻遅刻~」
「それで走ってんのか?」

「少しだけ太っちゃったかも」
「少しなんてもんじゃない」

「(遅刻しかけ改札に引っかかり逆方向の電車に乗る)」
「毎朝こうなるなぁ」


僕「おやおや?つまり毎朝一緒に登校してるということですかな?」



まあまあ、このキャラ(米俵メシちゃんという)の愛が強いことは読んでりゃ誰でもわかる。僕は百合厨ではないので、実はジャンルはそれほど合わない。最近はまちカドまぞくの「シャミ子?今日のご飯何?」でグワーッとなったり、というテキストを書くために5巻をめくったら1発で該当ページを開いてしまったりしてはいるが、百合厨ではない。僕は常に僕×キャラ、ぼくおま以外のカプは認めない気概でいる。百合豚どもに宣言する。我はここにあり、と。まあでもシャミ桃は固定。リバもすき。



これはシャモ耳




シャモは目の後ろでべろんちょの上にある黒い丸が耳らしい。
逸れた。
ともかく、本来ジャンルが合わないので、本当に正直に書いてしまうと普段の日常パートはさりとて面白いと思わない。クオリティの多寡はここでは問題にしてなく、好みの話だ。なのでフォローしているTwitterアカウントから流れてくるのを見たり見なかったりしているだけだが、この漫画は突然ぶん殴ってくる。僕を。許せねえ。何が許せないって、主人公の過去がかなり重い可能性が浮上し、しかもその雰囲気を全く滲ませていないところだ。
(書いてる時点で問題の278話なので今後語られる可能性はある)

278話(あ~んちゃんのやさしい世界 -『あ〜んちゃんのあ〜ん』かねこもとき | ツイ4 | 最前線)で出た情報が既にヤバい。いいから読んでくれ。これ、つまりアレだろ。これまでの全てのアレやコレやは漫画的演出ではなく主人公が見た現実だったっていうことだろ。ここでもう、グワーッ、である。ドワ~ッ、に至るやもしれず、いやしかし、この漫画は絶対にゆるふわ日常漫画の体を外れないバランス感覚がある為、ドワ~ッとはならずに済んでいる。

しかもこれアレだろ、219話(あ~んちゃんと仲間たち① -『あ〜んちゃんのあ〜ん』かねこもとき | ツイ4 | 最前線)も合わせて読むと、
中学時代に登場するモブは主人公視点で(*´ ˘ `*)←こう見えているだけで実は、というような考察も可能な訳だ。いくらでも深読みができる。怖すぎる。

本当に恐ろしいのはそのへんだろう。横っ面を張られた衝撃が定期的に襲いかかり、しかしこう、衝撃的過ぎないのだ。マシュマロで横っ面を張ることに終始している。こちらはマシュマロだと思って接しているので、まさか張られるとは思わない。蝶野正洋がヒグマ肉のステーキとか持って出てきたら、まあヒグマ肉にビンタされるんだろうな、と誰でも予想がつくだろう。蝶野はちょっと露骨にしても、WANIMA好きを自称する男がヒレカツを持って現れたとしても、ヒレカツだったらビンタもしかねないなと気構えておく程度にはぼんやりした不穏さを感じ取ることだろう。これ失礼に当たるだろうか。あっごめんなさい、悪気はないんです、殴らないでください。ビンタは、ビンタはやめてください。

しかし相手はマシュマロだ。がっこうぐらし!ならば、マシュマロに似た何か、と呼べそうで、この呼称でおれば不穏さが滲み、気構えも可能だが、これは正真正銘マシュマロで、しかし定期的に横っ面を張るマシュマロなのだ。衝撃そのものはまあ、いかにも殴ってきそうな食品ほどのパンチ力は当然持ち得ないのだが、外見ゆえに精神的衝撃はいや増すのだ。




だいたい伝わっただろうか。毎日何気なく流れてくるのを眺めているからこそ奇妙な衝撃を受けている可能性はあり、まとめて読むとマシュマロパンチはちょっと共感されない可能性もちょっとある。僕にとっては「一番面白い!」ではないが「ウオッ……え……?」となる作品だったということをここで伝えたかった。そういう方向性であるだけでクオリティがどうこうの話ではないことは改めて言いたい。あと蝶野に殴られたい人はシャドーハウスとか読むといいと思う。


[第1話] シャドーハウス - ソウマトウ | となりのヤングジャンプ

[第1話] シャドーハウス - ソウマトウ | となりのヤングジャンプ


モノクロ版(2個目のやつ)は全話無料掲載があと1日とかなんとか